まるやま組

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茅葺き修復
2011/08/02(火) | 学び |Comment
7月の最後の週末に三井町の茅葺き、旧福島邸のかやぶきを補修するワークショップが開かれていました。NPO法人石川県茅葺き文化研究会の方が中心になって開催されました。

福島邸2

ワークショップのフライヤー


輪島市の茅葺きに詳しい建築家の方、職人さん、学生さん、ボランティアのかたなどが集まって茅葺きの補修の体験をします。


京都からの若手の職人さんや若い女の子も多く、いつもの田舎の茅葺きのある風景とは一変してにぎやかな光景となりました。伝統の技術や道具などにふれ興味深いイベントでした。山積みした茅のベッドに寝転がるkaya girls

福島邸9

イベントが終わって週が明け、残りの修復作業にたずさわる集落のSさんをお手伝いする人手がたりません。そこでハギノアトリエも急遽お手伝いにはいることになりました。kaya oyajiのスイッチが入ったようです。

福島邸8

夫は朝から丸ノコでギュインギュイン茅を叩く道具を作ったりして、気分は小学生の夏休み。どんどんはまっていく様子は端で見ていてうらやましい様な怖い様な。。。。

福島邸1

とにかく屋根の上の茅はほとんど土に帰り、カナブンやカブトムシの幼虫なんかがすんでいます。それを狙ってカラスがつついて屋根の痛みが激しくなるそうです。でも朽ちた茅は菊づくりをやっている方には貴重な用土になるそうです。ちなみにまるやま組の菜園用にいただいてきました!茅のクズや鶏糞などとまぜて春まで寝かせてつかいます。

頭の上の茅がだんだん肥やしになっていってるのを茅葺きの下の部屋にいて実感している感覚って何だか不思議。肥やしって地面で出来る感じのするものだから?
sustainableという頭で理解する言葉より、頭の上に肥やしが乗ってる、そろそろどさっと落ちてくるかもみたいな感覚を持てる事って大事かなと思いました。巣穴に切り取った葉っぱを運び発酵させて使うアリというのがいた気がするけれど人間もなんだか虫みたい。

福島邸5

市ノ坂のS谷さん、細屋のKさんは手際よく茅を差し込んでいかれます。

福島邸4

スタッフの若い2人も慣れない手つきで挑戦します。旧福島邸のような旧家でこのような珍しい取り合わせの茅葺きの光景はこれが初めてでしょう。時代の変化を感じさせられます。結いのような集落をつないできた仕組みが姿を消しつつある中、あたらしいコミュニティが学びの場をとおして担っていくのかなとふと思います。

福島邸6

屋根裏に残されていた過去の葺き直しのときの棟板。施主や職人の名前、施行日数、日当、人工、当時のコメや酒の相場など時代をしのぶ記録がなされています。貴重な資料となります。

福島邸7

仕事をしている間は手技を目に焼き付け、お茶している間も聞き書きしなくちゃもったいない様なお話がつぎつぎでます。ほんとうに博物館にいるみたいな状況です。とってもspecialだとおもます。

福島邸3

でも、その反面茅葺きは特別なものでもないと感じるようになっている自分も同時にいるのです。東京やアメリカにいる時は茅葺きや土蔵等自然の持つテクスチャーにひかれてかっこいいなーと思っていました。建築やアートの雑誌なんかで茅や土壁の切り取られた写真をみて特別な目で見ていた気がします。茅葺き好きの人も建物の屋根ばかり見てる気がします。カツラみたいに上中心です。

ここへきて7年たって茅葺きもトンボも、土蔵も、ゲンノショウコも、同じように、同じくくりの中で美しいと思うようになってきています。どれかがシンボリックに美しいのではなくてそういうものが繋がりあって絡み合っている事が心地よく感じるのです。ばらばらに美しい事は私にとってはあまり意味を持たなくなってきました。だから都心のギャラリーとかに土壁ってなんとなく格好わるい気がします。繋がりが無いから不健康に見えるのかもしれません。

すべてを昔の暮らしに戻す事は無理だけれど、草や木や生き物と繋がりを感じて生きていけるように暮らしていけるといいなとおもいます。