まるやま組

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明日のニッポンの素 ~アエノコト田の神様送り~
2011/02/21(月) | 経済 |Comment
年末からお預かりしていたビオトープの田の神様を田んぼにお送りする行事アエノコトを2/20に行いました。本来のアエノコトは2月初めでなのですが、お迎えも遅かったし、田植えも遅いし、仕事の都合もありこの時期となりました。

朝から依り代の和紙をせっせと折っています。お迎えのときとちょっとデザインが変わっています。去年は生物多様性年、今年はあらため国際森林年と入れました。誰も気がつきませんよね。季節柄、栗の葉がないので今回はサカキです。これを機に、夫も冬の常緑樹の中で、どの木がサカキでどこに採りやすい枝かあるか学んだようです。

 依り代折り

今回も2歳から77歳までの参加者。集落の中から輪島、珠洲、金沢、遠くは京都から、アエノコトを古くから伝統的に代々受け継がれてきた方から、はじめてみる方、アエノコトを研究して著書まで書かれた研究者、保育者、福祉施設の方、造園家、などなど相変わらず多様です。小さなこども達にとってもホンモノの大人に直に出会える良い機会、ご挨拶も場数をふむと上手になるかもしれません。

 アエノコトあいさつ

まずは神様にお風呂に入っていただきます。湯加減を見たり、手ぬぐいを差し出したり、目の見えない神様を気遣いながら、新井さんの後ろ姿がうれしそう。しかし、万年建設中を誇る我が家のお風呂ドアもないので神様はどんな気分で入浴されたのでしょうか?

 アエノコトふろ

お風呂の後は、季節の野菜や御膳をしつらえ新井さんの用意した今年の籾とまるやま組で企画中の畔豆大豆にお供えします。お酒は里山マイスターの友人のご主人が杜氏の喜楽長さんのお酒を偶然夫が東京で見つけてきました。甘酒はおなじ蔵元さんの糀でおこしました。どうぞゆっくり召し上がって下さい。


     アエノコトしつらえ

今回はおはぎの代わりに田んぼビオトープのお米で作った米粉パン、黒米と白米の二種です。
新井さんが米粉パンベイカーGOPANで前日から焼いて持参してくれました。

  アエノコト しつらえ2

田の神様おくりは無理をせず、私たちの身の回りにあるモノ、揃うもの、できることで用意させていただきました。なので伝統的なアエノコトの様子とは大分違います。けれども本来アエノコトはその家々で家族でとりおこなわれた農耕儀礼ということで、これといった決めごとに縛られなくてよいと伝統的なアエノコトを守ってこられたK氏とY氏のお言葉に励まされます。

  アエノコトXC1

いよいよ、神様をお連れして田んぼに向かいます。クロスカントリースキーを履いて参りますのでかみさましっかと背中にしがみついてくださいませ。

  こける伊藤先生

あっ、神様あぶない!誰ですか、転んでるのは?

  アエノコトXC2

半年後には緑の稲穂に包まれる水田を滑っている行けることの不思議さ、今までなかった景色がうまれる面白さ。

  アエノコト鍬入れ

ビオトープについて鍬入れの儀式。声を揃えて目出たいな、目出たいな。
アエノコトの時お座敷に飾られる掛け軸でオオクニヌシノミコトのような田の神様の絵を見たことがあるけれど、私の中では薄墨の輪郭の神様のイメージをよくみると田んぼに生えてる草や水辺のいきものがギッシリ組み合わさってパズルのようにうごめいている図。トキも絶滅危惧種もみんなおんなじひとつのピース。

  アエノコト神事

見守る家族も、それぞれの家族の事情を背負った、いえ現代の日本の、世界の?事情を背負いながらもここに集った寄せ集めの家族です。みなさんどんなお願いや誓いをされたのでしょうか?

  依り代燃やす

依り代に火をつけて、雪の上でもやします。おやおや、かみさまもう田んぼに帰られたのですね。

  アエノコトかえる

さぁ、なおらいのオープンキッチンといきましょう!

  なおらい1

富来の西海で持続可能な漁業を目指すHさんの海老かごでとった甘エビの塩糀あえは春の色、おばあちゃんのわらびや大根のお漬け物、旬のイカの和え物、ふきのとうのお稲荷さん、お砂糖やバターを使わずにお母さんの手作りクッキー、粕汁用にと季節の海藻カジメも頂き、スパイスたっぷりの焼き菓子、さすが京都の松の緑もうつくしいお菓子、金沢の最中などなど、、、、、、むずかしい事はさておいて食べるは何より簡単なお近づきの方法です。

  なおらい4

ひとつひとつの家族の中で守られてきたアエノコト。家が集まってなりたった集落。まるやま組のアエノコトをやることは伝統を守ってこられた方に対して失礼かなと言う躊躇もあったものの、『今はホームレスや引きこもりの田の神様がいっぱいだから新しいカタチもいいのでは?』というご意見もありとりあえず神様を送り出せました。

  なおらい2

ちがう仕事や世代やバックグラウンドを持った人たちが、たとえ血の通った家族でないとしてもその父親や息子や母親や、娘の役わりをしたり、されたりしてちょっとだけ生きやすくなる。そんなひとときの場になれたらいいとおもいます。そしてここからみんなまた現実の暮らしに戻って、その分ちょっとだけ、どこかの誰かにお返しできるような。そんなまるやま組であってほしいなとおもいます。

  なおらい3

アエノコトはユネスコや世界遺産のものだけでなく、明日のニッポンの素でもあるんじゃないのかななんて日本の外れから思ったりしています。

北陸中日新聞 掲載記事