まるやま組

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一本の棒
2013/07/01(月) | 自然 |Comment
毎回まるやま組が終わったあと、植物のモニタリング調査をしています。金沢大学の生態学の伊藤先生と一緒にひとつひとつ花や実をつけている植物を調べて日本自然保護協会へデータをおくっています。この数年の間にわずかですが毎年花を咲かせる希少な物もあります。

いつもは伊藤先生に示されないと気がつかない希少な植物ですが、今年は少し、植物の特徴を勉強したら私にも見つける事ができました。今までのモニタリングでは見逃していた場所なので嬉しい気分です。

しかし、まるやまの田んぼの中干しも済み、今は農家さんの草刈りの時期。数の減っている植物も実をつける前に草刈りでなくなってしまうと中々数が増えて行かないようです。かといって広大な里山を管理されている農家さん。ただでさえ忙しいのにに草刈りで注文をつけるのも気が引けます。そもそも、ここは農業の生産現場で植物園でもないのですから。。。なんとなく「希少生物ですから保全します」みたいな上から目線のこともいいたくないし。。。

ということでお願いしてみました。

スズ1

たいして見た目にうつくしい花というわけではないけれど石川県でも加賀の方に少しある様ですが数が減って来ているらしいので、残るといいと思っていると農家さんに伝えてみると。快く草刈りで刈り残して下さいました。小さな木切れに植物の図と主旨を書いて立てて、草の一本一本の足下に目印にお箸をたてておきました。

電話でわかったよといってくだったのですが、先日実際刈り残した様子を見てなんだかじーんと来てしまいました。ほんとに残ってる。

スズ2

まだどんな風にのこせるのかはわかりませんがタネが一個でも出来れば苗が出来るかもしれません。トキのように目立ついきものではないけれどなくなってしまうとなかなか元に戻すのはむずかしいと思うのです。モニタリングを初めて素人の私にもそんな気持ちが少し芽生えています。

スズ3

そして今朝もその植物の前を散歩した時、はじめの日には気がつかなかったことが。。。てっきり畑の作物の支柱だと思っていた棒。その根元にはなんと希少植物がまるやまを背景に朝日にすっくとたっていました。私が目印にとお箸を立てた個体ではないのを新たに見つけて、棒を立てて下さっていました。草の中からこの植物を見分けてもらえたのだと思ったら、うれしさ倍増でした。

研究者の知恵と農家さんの管理をつなぐことへの第一歩。すごい!とひとりガッツポーズの朝でした。こうして農家さん自らが立てた目印を見たら土地に根ざしたいきものを守ろうと言うメッセージを集落のかたも受入れやすいといいなとおもいます。じきに私が立てた板きれも外したいと思います。行政や研究機関という外から上からのおおきな保全の看板よりも棒一本の力を信じて。