まるやま組

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土地に根ざした風景をのこそう。
2012/09/11(火) | 文化 |Comment


9月のまるやま組は昨日の9/9の日曜日心配していた雨もふらず、一面の黄色い稲穂の中ではじまりました。まるやまの奥に前日からスタッフが用意したテントでは草木染めのワークショップをおこないました。

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自然栽培の新井さんの畔をお借りして、せっせと草刈りをして会場作りです。

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手ぬぐいをオオハンゴンソウというキク科の多年草植物からとった染料で染めていきます。綿の手ぬぐいに染まりやすくする為豆乳で下処理をおこなったものに、アルミと鉄の媒染で2色に染める体験をしていただきました。アルミは茄子のお漬け物に使うミョウバン、鉄は木酢液に古釘をつけて作ったのと同じ木酢酸鉄液という安全な材料を使って染織家の落合紅さんに教えていただきました。

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グレーっぽいのが鉄媒染、黄みがかったのがアルミ媒染です。実は今日の染料となったオオハンゴンソウという植物は明治時代に日本に緑化の材料としてもちこまれて、繁殖して広がって来ているものです。

オオハンゴンソウ

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国によって外来生物法というものが定められ、在来の生き物たちに影響を与えないよう、また農作物に被害をださない様に育てたり、広げたりしないように、防除することを進めている植物なのです。

外来生物法

まるやま組では過去5年間、植物のモニタリング調査を金沢大学の伊藤浩二先生とおこなって来ています。まるやまには田んぼから山にみられる多様な植生があることがわかってきていました。ところが今年まるやまの近くにこの特定外来生物のオオハンゴンソウがあるのを見つけました。

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気になったのでオオハンゴンソウのある場所を地図に落としてみました。

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何となく増えたな〜という感覚から確信として国道沿いから、空港へつながる荒れ地からまるやまへ忍び寄っていることが見えてきました。たぶん湿ったところで日当りの良い川の縁や休耕田を好むようで川が蛇行した部分にわっと増えていたので流されて来たのかもしれません。

そこでこれからも豊かなまるやまの在来種の植物にかこまれた風景をのこす為に、どのように外来生物であるオオハンゴンソウとか係わっていけばよいかを知る為に刈り取り、抜根、などをして実証実験をしてみる事にしました。東京農業大学風景研の学生さん達と輪島市役所の農林水産課の中前さん、坂出さんなどもかかわってくださり8月末に刈り取ったものを乾燥させ、今回のワークショップに活用しました。

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この取組みをFace bookでしった染織家の落合さんが刈り取ったオオハンゴンソウを捨てるのはもったいないから活用してはと声かけして下さったのがきっかけです。とかく私たちは外来種をワルモノにする事に終始しがちですが、もとはといえば人が持ち込んで広がってしまった生き物は実は被害者かもしれません。命を色にのこす事で少しはすくわれるかもしれませんね。落合さんは若い女性ですが僧侶でもあられるのです。

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染色の待ち時間にいつものまるやまの植物調査。この季節秋の草花が一年で最も多く、100種類を超える花や実をみられる美しいときです。何気ない風景もこうしたこの土地に根ざした草花で埋め尽くされてできているのだと思うと、やはりこれがオオハンゴンソウの黄色いちめんに取って代わってほしくないなとおもうのです。今日の参加者はポーランドからやってきた日本語を勉強している方々もいてにぎやか!

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そしてそんなことを小さなこどもたちにも伝えていきたいし、いっしょに風景をのこしていけたらなとおもうのです。それにしてもこんな笑顔のこどもたちって最近あまり見かけない気がします。やっぱりこんなところにくると誰でも気持ちよくなるんだと思います。

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集落のおばあちゃんも飛び入りで仲間入り。昔はオオハンゴンソウはみなかったし、最近増えて来たといっていました。毎年茅葺きの茅を集めている彼女の植生の観察力は確かだとおもいます。

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染め物も観察会も終わってお腹もすいたのでオープンキッチン。ユミさんが夏野菜いっぱいのメニューで待っていてくれます。モチモチのサツマイモのおこわや、フクラギをお醤油のモロミ糟につけたもの、生野菜の上にグリルしたチキンとどれもおいしくおいただきました。

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デザートはユミさん特製の伊藤先生とあらいさんの今月のお誕生日ケーキでサプライズ。これから稲刈りを迎えるあらいさんの田んぼと、植物調査をしている伊藤先生。生のお花も飾られています。おいしいスポンジの間にはなんと夕顔のレモン煮がはいっていました。こんなにたのしいケーキったらありません。

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デッキと森をむすぶ綱にはさっき染めたばかりの手ぬぐいがひらひら。

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かわいたらスタンプを押して、

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アイロンをかけて仕上げます。陽気なエリザベスも一段とご機嫌です。

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そしてできたのがこの手ぬぐい!草木染めですから化学染料程鮮やかではないし、使っていると薄れもします。でもまた、何度も染めて色を掛けていけばそれが味になっていくと落合さんはいいます。だから来年もまたオオハンゴンソウの季節を迎えたら刈り取って、ちょっぴりごめんねの気持ちで、この土地の草花に囲まれて染めていけたらいいなとおもいます。そしていよいよ、ここにオオハンゴンソウが消えてしまって染める事ができなくなってしまったら、それはそれでまたいいね!というしめくくり。

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次回10月のまるやま組は10/7におこないます。詳細はおってまた。秋味をたのしむ会となりそうです。

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