まるやま組

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つないできたもの、つないでゆくもの。
2012/05/19(土) | 経済 |Comment
05:19:3

毎月集落の集会所でおばあちゃん達が集まるおしゃべり会が開かれています。70才くらい以上のおばあちゃんたちがその名の通りおしゃべりをしたり、ごはんを食べたりと言うお楽しみ会みたいなもの。去年は山菜の事について聞きにいったり、キノコを選り分けてもらいにいったり何度か乱入させてもらいました。

今回はまるやま組で育てた小豆が実のつきが良かったと評判になり、タネが欲しいと言われていたのでなるべく効率よく色々な方に渡す為にやってきました。まずは去年のまるやま組の取組みを説明します。いつもお世話になってる谷口さんや谷中さんとおなじみのお顔も見えるのですが、きっとおばあちゃん達にとって不可解だろうなぁ~と思いつつはなします。

そして交換と言っては何ですが、おばあちゃん達が毎年種取りをしている野菜などはないか質問してみました。もし集落に引き継がれている在来種の野菜があればまるやま組の畑で育ててみたいと思ったのです。なぜかと言うと去年谷口さんからいただいた自家採種のタネから作ったナスの苗の生育がとてもよくて、ホームセンターで買ったのとは比べ物にならなかったのでやっぱり土地に根ざした作物は違うんだなぁと実感したからです。

さっそく何人かのおばあちゃんからいただけることになりとりにいったタネ達。

05:19:1

ちいさな一粒一粒に何世代かをかけて栽培する間の暑さ寒さや雨雪の量、いろんな情報がギッシリ詰まってこの土地に合うカタチになったんだなと思うと貴重です。生き物の時間の早さでしか記録されないデータの集積。

中でも面白いのが能登特有の瓜でババウリというものがありますが、今回はジュウロウさんの家から二種類いただきました。早生のハヤババと晩生のオクテババ。オクテババってひびきがなんだか怖い感じですが。。。
すでにジュウロウさんの畑のトンネルの中には苗になっていました。タネと同様違いがみられず、おんなじ大きさですが実がつく時期に違いが現れるそう。

05:19:2

他に皮が縮れたカボチャは保存が利くとか、ササギは今から何度かに分けて蒔いてとか、ナンバは今すぐ蒔くようにとかいろいろ教えていただきました。

05:19:4

土地に根ざした作物を育て、命をつないで来たおばあちゃん達の暮らし方。これからを生きる人達に大きなメッセージになるライフスタイルです。昔はぬりものを30人前ほどそろえて冠婚葬祭には両隣の器を集めれば100人程のお客様をもてなせたと言います。だからいろんな人から譲りうけた塗り物の高台の裏には屋号が記されています。お椀が混ざってわからなくなるのを防ぐため。作物はもちろん器まで土地に根ざしているのですね。

05:19:5

去年の夏集落のこども達と歩いて作った屋号地図。そこにおばあちゃん達が自家採種した作物の名前やあぜ豆を作っているところを落としてみました。するとイケダに住む、ジュウロウさん(屋号)のつくったオクテババが地図上にあらわれました。

ホームセンターでF1のタネを買ってくるのとは違う、もっと愛着の湧くあたたかい暮らしが見えてきた様な気がします。トレーサビリティーなんて言葉よりもっとわかりやすくシンプル。これで地図の横に栽培の時期が入ればよりわかりやすいですね。

小学校のまるやま組プロジェクトのテーマにも良いかもしれません。『野菜の栽培』というのが文科省の生活科の2~3年生の指導要綱にあった気がします。おばあちゃん達に、今ここでこども達と同じ時間を持って、命をつなぐ事の手段として野菜を作る。アタマとカラダがつながるといいですね。

何時、どこで、誰が、何を、どんなふうに育てたり、利用して来たかを記録する。そしてひとつひとつのタネを入れる袋を作っておばあちゃん達の写真を入れれば、それは集落にとっての財産であるのではとさえ思ってしまいます。

こんなふうにここであたりまえにつないで来たものをあらためて見えるカタチにする事で、すこしでもつないでゆく事のお手伝い出来たら、少しはここにいる意味もあるのかなぁと思ったりします。